〜ユーストリーム〜動画中継でも本格化する即時性
『動画中継でも本格化する即時性』
注目を集めているのが即時性だ。今回解説するサイトは、ツイッターにおける文字情報のように、動画中継という形で視覚情報を即時伝達する。
動画サイトといえば、ユーチューブがよく知られている。ユーザーが録画したコンテンツを投稿・閲覧できる動画共有サイトで、本稿でも以前に取り上げた(09年10月26日号)。しかしユーチューブは録画したものをアップロードしているので、即時性はない。
その即時性を引っ提げて登場したのが「ユーストリーム」だ。リアルタイム(即時)のライブ中継もできる動画共有サイトで、07年にサービスを開始した。米国ではヒラリー・クリントンやバラク・オバマなどの政治家がユーストリームでストリーミング配信を行ったし、最近ではタイガー・ウッズが不倫記者会見を中継したことでも話題になった。ユーストリームは動画だけでなく、そのほかの即時機能も充実している。たとえば、ツイッターと連動して、画面横にある入力欄でコメントすれば、即時に表示される仕組みになっている。もちろん出演者が参加して、双方向のコミュニケーションに発展することもある。視聴者からリアルタイムで投票を受け付ける機能なども備えており、ユーザー参加型というソーシャルメディアならではの特徴にこれらの即時性が加わることで、新しいコミュニケーションへと昇華している。
要するに、視覚メディアは従来の「視聴型」から「対話型」へと変化し始めているわけだが、旅行会社や観光局もこれらの機能を有効活用できそうだ。たとえば顧客向けのセミナーで、現地駐在中のスタッフやツアーオペレーターが実況を行ったり、質疑応答に対応することができれば、臨場感あふれる演出が期待できるだろう。海外旅行中の顧客と日本にいる家族を結びつけるような仕掛けも面白い。即時性はその瞬間の価値を高めるうってつけの装置であり、それを活かすのはアイデア次第だ。

(2010年3月22日号掲載)










